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小児はり

小児はりとは、一般的な鍼とは異なり皮膚に刺さない子供向けの鍼です。子供専用のはりを用いてフェザータッチ(羽毛でなでるような)で治療します。

自律神経のバランスを整え、免疫力を高める治療です。

疳の虫

昔から「疳の虫には小児はり」というようにカンムシ治療は小児はりの得意分野です。

急にかんしゃくを起こしたりキーキー叫ぶ・・・。
疳の虫は乳幼児にみられるさまざまな神経症状の俗称で「小児神経症」とも言います。

日本では、昔から赤ちゃんが夜泣きをしたり癇癪を起こしたりするのは身体の中にいる疳の虫が悪さをするからだという言い伝えがあり、虫封じの祈祷が行われてきました。

疳の虫とは、まさに乳幼児の神経過敏や虚弱体質によって心身の不調が起こり、特に理由もないのに急に不機嫌になってぐずったり泣いたりする症状が特徴の病気です。

疳の虫を起こす子供は神経が興奮しやすいため、ちょっとした刺激で驚いたり怖がったりして泣いたり暴れたりすることが多くなります。精神症状だけでなく消化器症状が起こりやすいのも特徴です。

疳の虫には次のような症状があります。
•急に不機嫌になってよく喧嘩をする
•キーキー叫ぶ
•壁や物に頭をぶつける
•人や物に噛み付き、物を投げる
•特に理由もなく火のついたように泣く
•たそがれ泣き(夕方になると理由もなく泣く)
•夜泣き
•不眠
•夜驚症(夜中の就寝中に急に起き、寝ぼけたまま叫んだり泣いたりする発作)
•ミルクを吐く
•下痢
•食欲不振
•一過性の発熱

疳の虫の起こりやすいお子さんはイライラしやすかったり物音に敏感、表情が険しい、顔色が青い、こめかみや眉間に青筋が浮いて見えたりします。

また眠りが浅く、すぐ暴れる、奇声を発する、食が細いなどの様々な症状があります。

一時的な不機嫌なら疳の虫ではありません。
病院を受診しても器質的な原因が見つからず、赤ちゃんに夜泣きやかんしゃくが続く、そのためにお母さんが疲れ果ててしまう…という場合は、やはり疳の虫だと考えられます。

疳の虫は自律神経の機能が未熟なために起こります。

疳の虫のはっきりした原因は分かっておらず、次に挙げる傾向がいくつか重なった子供にみられやすい病気といわれています。

•神経質な性格
•虚弱体質
•外的な刺激(騒音、来客、日中の体験など)
•欲求不満
•栄養状態
•保護者の情緒不安定
•保護者の過保護または愛情不足

またお子さんが疳の虫になるのは、決して両親がダメな親だからということではありません。

どちらかというと真面目で責任感の強い親御さんの子供に疳の虫が起こりやすく、親御さんが頑張り過ぎてストレスを溜めてしまっていることが影響していると考えられます。

また先天的な気質や体質の影響も大きく、これは原因が分かりませんが第2子以降の子供にも疳の虫が起こりやすいともいわれています。

夜尿症

排尿機構が完成する4歳から5歳以上になっても夜間の遺尿が続く場合を夜尿症といいます。

週に1~2回程度であれば軽症ですが毎晩となると少し重症です。

東洋医学ではおしっこをためる膀胱の働きがうまく言っていない状態を膀胱失約といいおしっこを溜めたり出したりするコントロールがうまくいっていないことを指します。

主な原因は下半身の冷え、呼吸器系や消化器系の働きの低下によるもの、反対に身体に湿熱がこもったことによるものなどです。

腰仙部に反応が出ていることが多くこの部分にぼわんとした塊のあるお子さんやその他に器質的な疾患がない場合は比較的早く改善します。

ご両親にも経験がある場合は遺伝的な傾向も見られますので少し時間がかかると思われます。

東洋医学で考える夜尿症の主なメカニズム

遺伝やもともと持っているエネルギーの不足→腎気不足、下元虚寒、失於温摂
病気をして体のエネルギーが不足→肺脾気虚、上虚不能制下
身体に湿熱がたまってしまった→肝経湿熱、疏泄失調、熱迫膀胱

下元虚寒-小便清長、面白神疲、畏寒肢冷、腰腿酸軟、智力較差、唇舌較淡、脈沈無力
肺脾気虚-気短神疲、自汗、易感冒、面色少華、食欲不振、大便溏、唇舌淡、脈細無力
肝経湿熱-性情急躁、ねごと、手足心熱、面赤唇紅、舌紅苔黄、脈弦数

夜泣き

夜泣きとは、寝る前はご機嫌で特に症状がなかった赤ちゃんが、夜間突然泣き出してなかなか泣き止まない状態を繰り返す事をいい、明らかな原因がみられない場合をいいます。(例えば熱があった、虫に刺されてお肌がチクチクしていたなど特に原因がないとき。)

生後2~3か月から始まり、ピークは7~9か月で、ほぼ2歳までには終わることが多いようです。

いつかはよくなると分かっていてもあまりに夜泣きがひどいとお母さんは大変です。
睡眠不足でイライラ・・・どうしていいか分からず悩むお母様もいらっしゃいます。

昼間に過度な刺激や興奮を避けたり、睡眠環境を整えたり・・・もちろん周りの家族の協力も大切です。

東洋医学ではひどい夜泣きの原因を脾寒・心熱・驚恐と考えます。

それぞれ冷えによってからだの巡りが悪くなっている状態。

反対に身体に熱がこもってしまって熱が身体の上のほうに昇ってしまい心身不安となっている状態。

驚きは神を傷り恐れは志を傷る・・・というようにまだ精神や頭の機能が未発達な赤ちゃんはいろいろな外からの刺激にうまく対処できず必要以上に不安になっている状態。

こんなとき小児はりで適度な体表刺激をすると身体の気の流れがよくなります。

また適度な体表面の刺激は脳の発達を促します。

夜泣きがあまりひどいようでしたらお気軽にご相談ください。

小児喘息

喘息とはある種の刺激(誘因)により気道に炎症が起こり、気道が一時的に狭くなって呼吸困難を繰り返す炎症性の肺の病気です。

症状は、喘鳴や咳、息切れ、胸が締め付けられる感じや呼吸困難です。

喘息を引き起こす誘因は以下のものが考えられます。

誘因:アレルゲン…塵ダニ、カビ、花粉、動物のフケ、ゴキブリの糞、羽毛
運動…冷たい空気
感染症…呼吸器のウィルス感染症とかぜ
刺激物…喫煙、受動喫煙、木煙、香水、洗浄製品、香料の入ったロウソク、
屋外の大気汚染、強い匂い、刺激のある臭気
その他…感情(不安・怒り・興奮など)アスピリン、胃食道逆流

小児喘息はどの年齢でも発症しますが、通常は五歳ごろまでに発症します。

ゼーゼーと発作を起こしている子供を見ているのは親としてはとてもつらいものです。

東洋医学では、体質改善も含めて小児喘息を発作期と緩解期に分けて考えます。

発作期とは今まさに喘息発作を起こしてゼーゼーとした症状が出ているときです。
寒哮と熱哮、正虚痰阻と分けて考えます。

そして緩解期といって発作が出ていない時期、体質改善を行います。

基本的には喘息発作を起こすお子さんは肺の働きが弱いのですが、東洋医学ではそれ以外にも脾(胃腸の働き)や腎(副腎の働きも含めて考えます。腎の働きが悪いと発育遅延などが起こります。)の働きが不足していると考えます。

そこで発作が出ていない時期には肺や脾、腎を補う治療をします。

秋から冬にかけて発作を起こすお子さんが多いようです。
できれば夏の終わり頃から体質改善をすることがオススメです。

チック

目をぱちぱちしたり、せきばらい、突然からだが動いたり、声が出てしまう。

チックとはやろうとしているわけではないのに、突然からだの一部が動いてしまいそれを何度も繰り返してしまう症状です。

身体の一部が動いてしまう運動性チックとコンコンとせきばらいしたりあっあっと声を出してしまう音声チックに大きく分けられます。

ほとんどのチックは単純で短期間ですが、一つの症状が消えたと思うとまた別の症状が現れたりする場合もあります。全身にわたって複数のチックが同時に起こったり運動性チックと音性チックが両方出現する場合もあります。

一年以上続くと慢性チックに分類されるようです。

昔は育て方やしつけに問題があると思われてきましたが、現在ではチックを起こしやすい脳の体質があると考えられています。

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